努力の分配の話
以前、『頑張りどころを間違えると、大きなものを失う』という記事を書きました。
簡単に言えば、努力の方向性を間違えると、
結果的に時間・労力が無駄になったり、
大きな損をしたりするリスクが高まるから、
自分は『正しい努力』をしているか常に確認しよう、
というような話でしたね。
前回ご紹介したエッセンシャル思考という本も、
無駄な努力をやめ、必要なことに集中することの大切さを説いた本でした。
(あの記事から150冊以上売れています)
今日はそれとよく似た、努力の分配の話。
先日、銀行で用を済ませた後、ちょうどお昼だったので、
どこかで外食しようと下北沢の路地裏をぶらぶら歩いていました。
すると、前方に見たことがない一軒のアジアン・レストランを発見。
どうやら最近できた様子。
下北沢は飲食店の入れ替わりが激しく、
酷いケースだと二週間程度で潰れてしまうお店もあるくらいなので、
ちょっと歩けばすぐ新しいお店が見つかります。
このアジアンレストランは看板や入り口もオシャレな雰囲気だったし、
ランチもやっているらしいので、特に何の疑問も抱かず入店。
エスニックな雑貨をあちこちに置いたり、
間接照明を取り入れたりしていて、
デートとかにも使えそうなお店でした。
若い女の店員さんの接客も丁寧です。
しかしお昼時にも関わらずお店は空いていました。
新鮮な野菜がウリらしいので、
1000円の野菜プレートランチとやらを注文。
待っている間にメニューを眺めたり、
壁に貼られた紙を眺めたりしていると、
「Twitterでツィートしてくれたら100円引き」
「メルマガ会員募集中」
「次回2人以上の来店で使える500円割引チケット」
などなど、色々な経営努力をしているのが垣間見えました。
(こういうとこにすぐ目がいっちゃうのは職業病ですね…)
やがて前菜のサラダが到着。
野菜をウリにしている割には、
何の変哲もない普通のサラダでした。
別にドレッシングも美味しくない。
スーパーやコンビニで売ってるレベルのサラダです。
(容器はオシャレ)
そしてメインプレートが到着。
これも・・・どれもこれも美味しくない。
そもそも試行錯誤の形跡が見られないというか。
何種類かの野菜を適当に切って加熱or生でプレートに載せ、
市販の調味料で味付けしたという感じ。
シンプルに野菜本来の味を楽しんでほしいのかもしれませんが、
僕には手抜きにしか見えませんでした。
これなら自分でスーパーで野菜を買えば同程度のものが作れます。
お店の評判を検索してみたところ、
食べログで口コミがちらほらついていましたが、
総じて「雰囲気はいいが料理はおいしくない」という評価。
平均☆3にも届いていませんでした。
半分ほど食べたところで箸を置き、
お会計して悲しい気持ちで店を出ました。
オシャレな雰囲気も、丁寧な接客も、その他諸々の経営努力も、
まずい料理で一発でオジャンになりました。
僕は二度とこのお店には行かないし、
友人知人に「あの新しいお店は不味い」と広めるでしょう。
このレストランは努力の分配を間違えている
典型的なお店だと思いました。
中価格帯以下のレストランに対してお客が期待してるのは、
美味しいご飯やコスパの高さだと思うのです。
オシャレな空間で居心地のいい時間を
過ごしたいだけだったらそういうカフェにいきます。
いい接客を受けたかったらもっと高級店にいきます。
曲がりなりにも料理をアピールポイントにしているなら、
お客は料理を期待してそのお店に行きます。
それなら、最低限お客が満足できるレベルの料理を提供しなければなりません。
確かに内装とか、接客とかも意味がないとはいいませんが、
それはあくまでお客にとっては「オマケ」的な要素なので、
最優先すべき事項ではありません。
内装が綺麗で接客が丁寧で料理がクソ不味いお店より、
内装適当、接客適当、でも料理が超うまいお店の方が10倍繁盛します。
「美味しいものを手頃な価格で食べたい」という
お客の最大の期待を満たすことに、
まず一番の努力を費やさなければなりません。
それが満たされるまでは、その他のことに力を入れても非効率です。
このアジアンレストランの料理のクオリティでは、
まずリピーターは育たないので、
一見さん相手のビジネスになってしまいます。
しかし駅から少し離れた路地裏にあるお店なので、
一見さんの大量集客は難しいでしょう。
料理の質を改善しない限り、早晩潰れる気がします。
ブログやメルマガなど、情報発信系ビジネスをやっている人たちの中にも、
努力の分配を間違えている人は多いですね。
「SEO対策を頑張らなければ!」
「信頼できるプロフィール写真を撮らなければ!」
「綺麗なサイトを作らなければ!」
「コピーライティングを勉強しなければ!」
「効率的な広告配置をしなければ!」
もちろんこういうのも大事ですが、読者の一番の期待は
「面白い情報・役に立つ情報を受け取りたい」ということなので、
その期待を満たすための努力が最優先です。
いくら綺麗なサイトを作って、SEO対策して、
SNS等でアピールして、さまざまなテクニックを磨いても、
肝心の中身がつまらなかったら、
読者なんか増えるはずもありません。
ちょっとしたお小遣いは稼げるかもしれませんが、
永久に飛び抜けた結果は出ないでしょう。
テクニックなんか知らない、興味もない、
でも面白い記事をたくさん書く人のほうが、
はるかにたくさんの読者が集まります。
つまり情報発信で稼ぎたい人は、
あれこれ小手先のテクニックを勉強するより、
純粋に情報発信力を磨くのが一番効率的だってことです。
もちろん本当にそれだけだと非効率なので、
いくらかはテクニック的な部分を学ぶべきですが…
(いくら美味しいお店でも、極端に不潔だったり、
知ってもらえなかったりしたらダメなので)
あなたのビジネスにとって、
もっとも力を入れるべき重要なポイントに、
もっとも大きな努力を費やすことです。
時間や労力は無限ではないので、
枝葉末節の部分に努力を傾けすぎないよう注意しましょう。
PS.
例えば僕が最近よく読むブログがこちら。
このブログ、毎日数万人が訪れるそうです。
面白い記事を書くことと比べれば、
綺麗なサイトを作るということの意味は
僕らの想像以上に低いのかもしれませんね。
著者プロフィール
-
小説と音楽と旅行が大好きな30歳。
株式会社GRASP代表。
パチンコ狂の親を持ち、借金まみれの極貧の家庭で育つ。
皿洗いやレジ打ちなど、忙しいアルバイト生活を送る中で、自由を手に入れたいという欲求が抑えがたくなり、就職活動を放棄。
在学中にお金・知識・人脈ゼロの状態でインターネットビジネスで起業。
たった1人&パソコン1台で5年間で約3億円を売り上げる。
現在は働く必要がなくなり、セミリタイア。晴れて自由の身に。
音楽学校に通ったり、創作活動に打ち込んだり、好きな場所へ好きなだけ旅行したりと、趣味中心の生活を送っている。
個人が自由な人生を手に入れるための戦略・思考をブログ・メルマガで配信中。
2015年に電子書籍「自由な人生を手に入れる教科書」を出版し、Amazon総合ランキング1位を獲得。
現在キャンペーン期間中にて上記の書籍(1000円)を無料プレゼント中。
詳細は上記ページにて。
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こんばんは、青森の者です。自分去年一年間外食止めてました。お店で提供される料理の塩分が気になり始めたからです。あんなに好きだったとろとろオムライス、ソースが濃すぎます。それに外食する目的は料理の作り方、盛り付け方、一般消費者がどんな料理に満足しているか、それを過程で再現するのが目的です。それに、もし入店して料理がまずかったらクレーム言います。今は評価カードをテーブルに置く店がありますが、諸々の料金を課金されるのですから暗黙では駄目です。そして一番だめなのが一見さんです。今のSNS時代、面等向かって言えない時代ですね、かなり寂しい、本日、一年ぶりで八戸の「たまり醤油ラーメン」食べました。麺が多少やわでしたが、味はいいです。このしょうゆは一度食べると嵌ります。この世界はバランスが大事です
七つの習慣という本にも書いていました。
リーダーシップが最重要であり、マネジメントはそのあと。
このことを知らない人が多いと思うここ最近。
だいぽんさん、七つの習慣という本を読んだことがないのなら、
ぜひ読んでいただきたいです。
ビジネスにもつながると思います。
デザイン、変えられたんですね。
開いて、びっくりしました。